2008年1月、
「ミッションからオイルが漏れているから直してください。」と言う電話がありました。
「ミッションのO/Hを70万円かけてベンツの有名店で行いました。」とのことでした・・
施工店でクレームで直してもらうのが・・・・と言おうとしたのですが、
「年末に一度出しました。」とのことです。
「それでも直らないし、他の事を薦められてしかも値段が高いのです。」と言う訳で
ご来店いただきました。
車両は W124 3.6-5速AT・・大変希少な本物ブラバスのコンプリートモデルでした。
オイルの漏れている箇所はATのポンプが付くハウジングでしたが、
他にリヤのケースからも漏れていて、あちこち滲みが多い状態です。
これではミッションを降ろさなければ作業は出来ません、
それに、変速時にも滑りが生じていました。
分解する前に判ってた事ですが、社外のAT O/Hキットが使用されていました。
可愛そうとしか言いようが無いのですが、知らないと損をしてしまいます。
直接漏れていた場所はポンプケースですが、よく見ると黒いカビのような物が付いています・・・これは80年代のミッションで使われていたパッキンの跡です。
このカビのような跡が消える位綺麗にしなければならないのですが、オイルストーンで磨いたら使用不能なほど歪んでいました。(年末に交換されたと思われる部品です。)
それより94年式に80年代の部品とは・・・・使えても精度に問題あります。
当店では車両年式より古い部品は絶対に使用しません。
それはさておき、クラッチもフィルターもシールも全部社外品でした。
請求は純正部品価格なのに使用している部品は社外品・・・
しかもこの作業内容・・・。
この事をお店に話したら返金くれたと言う事ですが、同じ職人としては大変残念な出来事です。